V字型の尾翼
これはフランス、toulouseのエアバス博物館にある機体で、フーゴ社のマジステールという戦闘機です。光線の具合で見えにくいのですが、珍しいV字型の尾翼です。軽飛行機には採用例がありますが、軍用機にはまれですね。
初期のジェット機では推力が不足したので、エンジンが2基ついています。脚が短いのは、軽量化を目的としたからでしょうか。世代的にはアメリカのF86セーバーなどと同じく第1世代で、1950年代から60年代に飛んでいたものです。
フランスの乗り物産業はなかなかユニークで、この他にも、シュドカラベルのリアエンジン、シトロエンの油圧制御サスペンションなど、独自の機構を実用化しています。人と同じことはしたくない国民性のせいか、反面、かつての大統領であるシャルル・ドゴールは「チーズが400種類もある国を治めるのはたいへんだよ」と嘆いています。